2010年8月28日土曜日

比較しない

今日の大阪、大朝は晴れ。この暑さは異常である。かつて、沖縄や台湾で体験した「ミラクル太陽光」大朝でも正にその記憶がも戻るくらい強い太陽光である。さて、大阪へ技術開発・営業の事務所を設けることになった。昨日もその関係で出張していた。技術者との話の中で期待を込め、過去の高学歴や高職歴は立派なものであるし、努力の結果である事も評価するが、本当の幸せをつかむには「人間力」が不可欠である。そんな内容の話になった。私が偉そうに言ってもインパクトには欠けるが、「社員は宝」である期待を込め話にも力が入った。どうすればいいのですか。その問いに、先人に学ぶ必要性、古典から学ぶことを進めた。「論語・孟子・大学・中庸」と四書もあるが「菜根譚」を薦めた。今から約四百年前、日本でいえば江戸時代の初めころ、中国・明代の洪自誠によって書かれた処世訓で有る。全く自然の当たり前のこと、原点がうまくまとめられている本である。私も25年ぐらい前に何度も読んだ本である。早速、人に言うだけではなく、原点回帰の意味も兼ね、駅の本屋で菜根譚を買い、道中夢中で目を通した。全く風化しておらず、今の時代にもとても大切なことばかりが書かれている。実に新鮮である。
全集45条「比較しない」偉い人であろうとそうでない人であろうと、誰もが心の奥には仏様のような優しい心を持っている。また、どんな御殿に住もうと、粗末な家に住もうと、住めば都と言うように、それぞれの味わいがある。にもかかわらず、その違いに不満を言うのは、世俗の欲望や見栄えにとらわれて、何事も他人と比較して幸せを求めているからである。本当の幸せと言うのは「自分の心」が決めるものである。・・・「自分の心」正にそうだ。実践に心掛けたい。

追記
菜根譚を読んでいたら、先日、日帰りで行った高知の桂浜の絶景を思い出した。・・実に不思議な本である。