2009年11月5日木曜日

窮すれば・・・。

今日の大朝は曇り、寒気は遠のいたが、季節が季節だけに陽がささないと少し肌寒い。肌寒いのは景況である。昨日も日銀総裁が「デフレスパイラルの心配はない。」と見解を言われておられたが、確たるデーターを基にした発言だとは思うが、身の回りは完全にデフレスパイラルを起こしているように思う。
弊社を取り巻く環境も依然として厳しいが目先だけを見れば反し、繁忙感だけは有る。このアンバランスも現実は現実ととらえ凌いで行くしかない。しかし、忙しい事は有りがたい事である。最近、自己破産や会社整理の話をよく聞く。昨日も取引会社の役員が、「どんな状況ですか。」と電話されてきた。聞いてみると、取引先がやはり自己破産や会社整理をされる方がおられたり、そのような情報が頻繁に入るらしい。リーマンショックから1年、傷ついて、凌ぐことができなくなっているところも多いのであろう。世の中の動きを見て判断するに、年末、期末と大変な事態になるのではないかと不気味さを感じるる
「易経」の中でもよく知られている「窮すれば則(すなわち)ち変ず。変ずれば則ち通ず。」と言う言葉が有る。物事が究極まで進行して行き詰ると、そこに変化が生じてくる。変化が生じると、新しい道が開けてくる。直訳すればそのような意味になるのではなかろうか。万物すべてに当てはまるが人間界にも然りだろう。順調な時にこそ警戒し、行き詰ったときはむしろ喜ばしい現象なのかもしれない。直面している私自身には励みになる言葉である。いつも社員に言っているのは、「この大不況は人類が全て滅んだわけではない。世の中の仕組みが大きく変化しているだけだ。」と、「窮すれば則(すなわち)ち変ず。変ずれば則ち通ず。」この言葉を肝に銘じて頑張りたいものである。