2009年8月10日月曜日

一枚の絵

「故 伊藤博夫先生から頂いた絵」
今日の大朝は曇り、蒸し暑い。今日も雨の予報だ。台湾も台風が直撃、日本も昨日から昨夜にかけ豪雨でかなりの被害が出ているようだ。さて、昨日も大朝は雨だった。先日、他界された「伊藤博夫先生 お別れの会」が北広島図書館ホールで行われた。35年の教員生活、その後は議会議員、議長として、また、新庄学園理事として、同窓会長として、精神一到、地域の為に尽力いただいた方である。特にこの5年間は新庄学園創立100年記念事業完遂の為に先頭に立ちリーダーシップを発揮された姿は忘れることはない。皮肉にも、5月3日の100周年記念式にはすでに体調が悪そうであったが、全ての記念行事を気丈にも果たされた。途轍もない大きな思いが有ったに違いない。その後病魔は衰えることなく、7月10日還らぬ人となられた。私にとっては勿論恩師でもあるが、社会に出てからの思い出が多い。「どっしり落ち着いて深みがあり、物事にこだわらず、大きな器量、才能にあふれ雄弁」古典の「呻吟語」の中でも人間を洞察した名言として残っているが、まさに上述のとおり、全てを兼ね備えておられた先生であった。議会議長に成られてからは忙しさが増し、機会は少なくなったが時折、好物のお酒を飲みながら楽しい話を聞かせて頂いた。先生は万能の方で絵画もこよなく愛し、自ら沢山の絵を描いておられた。自宅で見せて頂いた、「上高地・大正池」の絵は私も好きな絵であった。10数年になるが、先生のご自宅で絵の談議をしていたら「わしの絵は素人絵だが親戚の画家が描いた絵が有るけぇ、持って帰れ。」と一枚の絵を頂き、自宅に飾っている。先生との縁は語りつくせないが、聖職を生涯まっとうされた方であることは間違いない。若いものをこよなく愛し、「素っ晴らしいのぉ」と褒めてくださる。反対に厳しいところもあったが兎に角「褒め上手」な先生であった。76年間の偉業は誰をもが認めるところではあるが、先生からいただいたご指導はこれから永年生き続けて行くことだろう。「お疲れ様でした。また、ありがとうございました。」